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RSGT2018を終えて、スクラムを始めた時に読んだ本まとめ

ご無沙汰しております。気づいたらブログは丸4年放置していました。
2015年にチームリーダーになり、2016〜2017年はスクラムマスターとしてチームにスクラムを導入したり、他チーム・他部署の導入支援などをしていました。

1/11-13にRegional Scrum Gathering Tokyo 2018があり、これまでの活動を発表する機会をいただきました。

www.slideshare.net

登壇を聞いてくださった方から

「たくさんの本を紹介されてたので、この本をこのタイミングで本を読んでおいて良かった、読んでおいたら良かったと思うものを教えてください。」

と質問をいただきました。

「○冊選ぶならこれかな〜」といったまとめ方もできますが、ふりかえってみると多数の本を読むことで自分の考え方が徐々に変わり、少しずつ試行錯誤を繰り返しながら自身の一部になっていったという実感があります。なので、今の自分の色眼鏡で結果をフィルタリングするよりも、時系列に読んだ本の列挙+学んだこと要約という形でまとめてみようと思います。

お察しの通り長いので、下記の目次から気になるところだけご覧ください。忘れている本や感想の追記は随時行います。

2015年以前(一般教養として)

この頃は「スクラムやりたい」といった気持ちもなく、いちソフトウェア開発エンジニアの一般教養という感覚で読んだものです。2015年の後半にチームリーダーになり、徐々にチームづくりや開発プロセスに関心が生まれていきました。

Team Geek

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

HRTの原則を始め、チームで成果を出すために他者を尊重することの大切さを学びました。今でも自分の価値観の礎になっています。

アジャイルサムライ

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイル開発が実際どんなものかというのを理解できました。エンジニアがアジャイルについて知りたいならまずこれをおすすめします。

ピープルウエア

ピープルウエア 第3版

ピープルウエア 第3版

実際のところ、ソフトウエア開発上の問題の多くは、技術的というより社会学的なものである。

で有名な書籍ですね。エンジニアとしての自分は技術的なソリューションに注目しがちだったので、この本のおかげで人に関する問題に意識が向くようになりました。

リーン・スタートアップ

リーン・スタートアップ

リーン・スタートアップ

「こんなビジネスのやり方があるのか」と当時は衝撃を受けました。当時の自分たちのウォーターフォールなプロセスに疑問を持つきっかけになったと思います。

組織パターン

組織パターン (Object Oriented SELECTION)

組織パターン (Object Oriented SELECTION)

確かリーダーになってすぐの頃に読みました。デザインパターンが組織に対しても存在するというのが新鮮でした。実際の組織や開発プロセスがどのパターンに対応するか見てみると、関連するパターンも参考にできて面白かったです。お気に入りは「失敗プロジェクトの通夜」です。

IMPACT MAPPING

IMPACT MAPPING インパクトのあるソフトウェアを作る

IMPACT MAPPING インパクトのあるソフトウェアを作る

エンジニアとプロダクトマネージャーの共通言語を持つために、チームで輪講しました。関係者やステークホルダーと認識を揃え、プロダクトの方向性について議論するフレームとして活用できました。

Inspired: 顧客の心を捉える製品の創り方

Inspired: 顧客の心を捉える製品の創り方

Inspired: 顧客の心を捉える製品の創り方

プロダクトマネージャーや関連する役割についてよく理解できました。プロダクトマネジメント開発プロセスに役立つTipsも多く、プロダクト開発全般の理解が深まりました。

トヨタ 仕事の基本大全

アジャイル開発がトヨタ生産方式と関係していることは漠然と知っていたので、異業種ですがトヨタの仕事の進め方を少し詳しく知りたいと思って読みました。改善や5S、ムダとりといった考え方を知るきっかけになりました。

2016年(スクラムの理解と実践)

2016年は開発チームのリーダーとして今の開発プロセスやチームの状況が良くないという問題意識がとても強く、最初は組織やプロダクトの理想についてずっと考えていました。その後「スクラムやりたい、スクラムマスターやろう」と決意し、実際に取り組んでいきました。この頃はスクラムの理解と実践のために本を読んでいました。

あなたのチームは、機能してますか?

あなたのチームは、機能してますか?

あなたのチームは、機能してますか?

自分の中で「良いチームとは」ということがよく分からず、チームに関する本を読み始めました。信頼の重要性、機能不全への理解、克服のためのワークなど非常に参考になりました。「チームの有効性に関する演習」は実際にやってみて効果を実感できました。

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

当時のウォーターフォール開発では見積もりを超過した時に各所の調整がとても煩雑で、どうにかならんのかという気持ちで読みました。単なる見積もりの技法ではなく、リスク管理や優先順位づけについて理解が深まりました。

エッセンシャルスクラム

エッセンシャル スクラム

エッセンシャル スクラム

実際に購入したのは2014年でしたが、この時に改めて読んで「実現したいのはこういう開発プロセスだよなあ」と考えていました。この頃にスクラムをやりたいという気持ちを明確に持つようになりました。 また、その後スクラムを実践するにあたりリファレンスとして常に参照しました。アクティビティや成果物について細かく書かれており、やり始めの半年くらいは常に手元に置いていました。

現場からオフィスまで、全社で展開する トヨタの自工程完結―――リーダーになる人の仕事の進め方

引き続きトヨタの仕事の進め方から学べることがありそうだという思いがあり、こちらを読みました。カイゼンを繰り返す重要性や全体としての生産性について意識が向くようになりました。

世界で闘うプロダクトマネジャーになるための本

世界で闘うプロダクトマネジャーになるための本 ~トップIT企業のPMとして就職する方法~

世界で闘うプロダクトマネジャーになるための本 ~トップIT企業のPMとして就職する方法~

アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方

アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方

アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方

「良いチームとは」に対するインプットです。印象に残っている部分を引用します。

われわれの部下たちは、皆誰かの息子か娘だ。われわれはその子供たちにきちんと接する義務を背負っている。それはわれわれの務めなのだ。 「彼女が17歳で、たった今艦にやってきたとして、君は彼女にまずどうしてもらいたい?」

他者を尊重することの大切さや、賞罰によるマネジメントの問題点をよく理解できました。

これだけ! KPT

これだけ! KPT 【これだけ!シリーズ】

これだけ! KPT 【これだけ!シリーズ】

これだけ!シリーズはKPTが一番良かったのでここに挙げます。スクラム開始前から長くKPTはやっていましたが、改めて理解を整理できました。

リーダーのための! ファシリテーションスキル

リーダーのための! ファシリテーションスキル

リーダーのための! ファシリテーションスキル

「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本

「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本

「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本

チームの理想を設定して合意形成するにはワークショップのような場づくりとそのファシリテートスキルが必要だと思って、ファシリテーションの本をいくつか読みました。最初は会議でもよくテンパっていたけど、これらの本を読んで「あくまで主役は参加者で、自分(ファシリテーター)が全部決める必要はない」という気づきを得ることができました。ホワイトボードにメモする時も「理解して正確に書かなきゃ」という気負いがなくなり「なんて書くと良い?」と聞けるようになりました。

ファシリテーションの教科書―組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き

アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き

アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き

ふりかえりの様々な例が載っていてとても良かったです。KPTだけ続けているとマンネリ感が出てくるので、そういう時にこの本がとても助けになります。

チーム・ビルディング―人と人を「つなぐ」技法

チーム・ビルディング―人と人を「つなぐ」技法 (ファシリテーション・スキルズ)

チーム・ビルディング―人と人を「つなぐ」技法 (ファシリテーション・スキルズ)

ゲームストーミング ―会議、チーム、プロジェクトを成功へと導く87のゲーム

ゲームストーミング ―会議、チーム、プロジェクトを成功へと導く87のゲーム

ゲームストーミング ―会議、チーム、プロジェクトを成功へと導く87のゲーム

チーム・ビルディングとゲームストーミングはたくさんのワークショップが紹介されており、座って話す以外の議論の進め方を実例を踏まえ学ぶことができました。

カンバン仕事術

カンバン仕事術

カンバン仕事術

スクラムをやり始める半年くらい前に、カンバンを作りました。その時に参考にしたのがこちらです。カンバンについて網羅的に解説されており、リードタイムやWIP、TOC、累積フロー図など生産性に関する概念もたくさん学ぶことができました。情報量が多く、その後も何度も読み返しました。

アジャイルコーチの道具箱 – 見える化実例集

leanpub.com

カンバンを工夫して見える化するたくさんのアイデアが紹介されています。緊急レーンやパーキングロット、二次会、ストーリーポイント定規などたくさん使わせてもらいました。

チームが機能するとはどういうことか ― 「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

「良いチームとは」に対するインプットです。心理的安全性の大切さ、リーダーとしてどう振舞うべきかといったことを学びました。このあたりで自分としては、こういうチームが良いものだという輪郭が見えてきました。

  • 共通の理想を持つこと
  • 心理的に安全な場を作ること
  • 失敗から学ぶこと
  • 賞罰による管理ではなく個人の意思を尊重すること
  • リーダーが率先垂範すること

Running Lean ―実践リーンスタートアップ

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

リーン顧客開発 ―「売れないリスク」を極小化する技術

リーン顧客開発 ―「売れないリスク」を極小化する技術 (THE LEAN SERIES)

リーン顧客開発 ―「売れないリスク」を極小化する技術 (THE LEAN SERIES)

トラクション ―スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル

トラクション ―スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル

トラクション ―スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル

リーンスタートアップ以降のリーンシリーズをまとめて読みました。スクラムを実践する上で直接役立ったという感じではありませんが、顧客開発が大事なこと、新機能を投入するよりも既存機能の改善に時間を費やすべきといった知見を得ることができました。Inspiredを読んで得た知見に近い気がします。

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

まさにスクラムを開始するというタイミングで読みました。スクラムの入門書として素晴らしいと思いました。素早くスクラムの全体像をつかめるので、もっと早く読んでおけば良かったです。アジャイルサムライの後、エッセンシャルスクラムの前くらいのイメージです。

スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術

スクラムの生みの親による解説。どのような意図で設計されたのかが分かり非常に参考になりました。また仕事の進め方や生産性についても素晴らしい知見がまとまっています。実践する人だけでなくマネージャーや経営者にもお勧めできると思いました。

ユーザーストーリーマッピング

ユーザーストーリーマッピング

ユーザーストーリーマッピング

リーンエンタープライズイノベーションを実現する創発的な組織づくり

リーンエンタープライズ ―イノベーションを実現する創発的な組織づくり (THE LEAN SERIES)

リーンエンタープライズ ―イノベーションを実現する創発的な組織づくり (THE LEAN SERIES)

発売前に角さんのセミナーでお話を聞いて、とても面白そうだったので読みました。これまでのリーン○○はスタートアップの文脈がメインだったと思いますが、既存ビジネスや大企業でどのようにリーン戦略を実現するかという観点でまとめられており、これまで点で捉えていたプラクティスが有機的に繋がっていくような感覚を得ることができました。

トヨタのカタ 驚異の業績を支える思考と行動のルーティン

トヨタのカタ 驚異の業績を支える思考と行動のルーティン

トヨタのカタ 驚異の業績を支える思考と行動のルーティン

改善の推進方法について、理論から詳しく解説されています。個人的には「改善のカタ」が非常に参考になりました。サイボウズで使われる「問題解決メソッド」という考え方と合体させて、問題を事実に分解しながら改善サイクルを回す方法を考えるきっかけになりました。

ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジネス書は原理原則を学ぶというよりも特定の個人の考えが強調される印象だったのですが、ビジョナリー・カンパニーは成功している企業を分析してデータに基づいて共通点を探るというアプローチに安心感がありました。「弾み車」と呼ばれる概念にとても説得力があり、スクラムの実践はそれの実装と呼べるんじゃないかと思い参考になりました。1と2は話が続いているのかと思いましたが、むしろ2が1の前編になるような内容でした。どちらかだけ読むなら2で良いと思います(3以降は未読)。

TEAM OF TEAMS

TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)

TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)

  • 作者: スタンリー・マクリスタル,タントゥム・コリンズ,デビッド・シルバーマン,クリス・ファッセル,吉川南,尼丁千津子,高取芳彦
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2016/04/01
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る

アメリカ陸軍のアルカイダとの戦闘の話から、複雑な環境に適応するためのマネジメント手法が紹介されていました。トップダウン型の統制ではなく、情報共有と強い横の繋がり・権限委譲により適応力を持つという考えは、まさにビジネスや開発の文脈でも適用できるものだと思いました。

Software in 30 Days スクラムによるアジャイルな組織変革"成功"ガイド

Software in 30 Days スクラムによるアジャイルな組織変革

Software in 30 Days スクラムによるアジャイルな組織変革"成功"ガイド

スクラム実践入門 ── 成果を生み出すアジャイル開発プロセス

スクラム実践入門 ── 成果を生み出すアジャイルな開発プロセス (WEB+DB PRESS plus)

スクラム実践入門 ── 成果を生み出すアジャイルな開発プロセス (WEB+DB PRESS plus)

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

内発的動機づけの重要性について書かれた本です。報酬(給与)の話のみならず、コマンド&コントロールや過保護なマネジメントが自己決定権を奪いより広い意味での報酬(やる気)を減らしてしまうのだという気づきがありました。

なぜ人と組織は変われないのか ― ハーバード流 自己変革の理論と実践

なぜ人と組織は変われないのか ― ハーバード流 自己変革の理論と実践

なぜ人と組織は変われないのか ― ハーバード流 自己変革の理論と実践

「大人の知性の3段階」という考え方がとても新鮮でした。大人になってからも改善を繰り返すことによって成長できるという感覚はありましたが、それがうまく言語化されていると思いました。「問題をあぶり出す免疫マップ」も非常に参考になりました。自分や周囲のメンバーについて、免疫マップを想像することでどんな阻害要因があるのかと考えられるようになり、より相手の不安に寄り添ったコミュニケーションができるようになった気がします。

デザインスプリント ―プロダクトを成功に導く短期集中実践ガイド

デザインスプリント ―プロダクトを成功に導く短期集中実践ガイド

デザインスプリント ―プロダクトを成功に導く短期集中実践ガイド

2017年(さらなる理解と教育・横展開)

2017年も引き続きチームのスクラムを軌道に乗せるために努力していました。表面的なプラクティスはできるようになったので、より深いレベルで原則や理論を理解したいと思うようになりました。また、他チームにコーチとして入ったり他部署にカンバンを教える活動を始めたため、教育や組織変革に役立ちそうな本も読むようになりました。

アジャイル開発の本質とスケールアップ 変化に強い大規模開発を成功させる14のベストプラクティス

アジャイル開発の本質とスケールアップ 変化に強い大規模開発を成功させる14のベストプラクティス (IT Architects’ Archive)

アジャイル開発の本質とスケールアップ 変化に強い大規模開発を成功させる14のベストプラクティス (IT Architects’ Archive)

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント

自分がスクラムを実践することによって実現したいチームのひとつの理想形だと思いました。こんなチームが作りたいと心の底から共感し感銘を受けました。個別の習慣や手法はアジャイル開発の文脈でも参考になることが多く、アジャイルな組織運営の例としても参考になりました。

変革の軌跡 【世界で戦える会社に変わる"アジャイル・DevOps"導入の原則】

変革の軌跡【世界で戦える会社に変わる

変革の軌跡【世界で戦える会社に変わる"アジャイル・DevOps"導入の原則】

大組織で変革を推進するためのポイントが理解できました。プラクティスの導入よりも文化を変えることが難題で、そのための具体的な情報が数多く紹介されていました。

HPではアジャイルに取り組もうとしたことはない。単に生産性の向上に集中しようとしただけだ。

といった記述にあるように、大事な目標にフォーカスすることの大切さが強調されていました。

アジャイルコーチン

アジャイルコーチング

アジャイルコーチング

実際にコーチとして他チームに入ることもあり、この本で自分の日常の振る舞いについて考え直すことができました。相手に敬意を持ち、問題と人格を切り離すことで今まで避けがちだったネガティブなフィードバックなどもきちんと伝えようと考えられるようになりました。

スクラム現場ガイド スクラムを始めてみたけどうまくいかない時に読む本

スクラム現場ガイド -スクラムを始めてみたけどうまくいかない時に読む本-

スクラム現場ガイド -スクラムを始めてみたけどうまくいかない時に読む本-

現場で発生しがちな問題について詳しく解説されてます。すでに通過した問題も多かったので、スクラムを開始する前に読んでおけば良かったです。これもスクラムやり始めに手元に置いておきたい一冊です。

トヨタ生産方式にもとづく「モノ」と「情報」の流れ図で現場の見方を変えよう!!

トヨタ生産方式にもとづく「モノ」と「情報」の流れ図で現場の見方を変えよう!!

トヨタ生産方式にもとづく「モノ」と「情報」の流れ図で現場の見方を変えよう!!

牛尾さんやryuzeeさんが発信していたバリューストリームマッピングについて知りたくて、これが元ネタっぽい雰囲気だったので読んでみました。製造業の話なのでうまく適用できない話もありました(タクトタイムなど)が、基本的な概念や描き方がよく分かりました。これを元に実際に開発プロセスのVSMを書いてみて、プロセスのボトルネックを見つける役に立ちました。

トヨタ式A3プロセスで仕事改革―A3用紙1枚で人を育て、組織を動かす

トヨタ式A3プロセスで仕事改革―A3用紙1枚で人を育て、組織を動かす

トヨタ式A3プロセスで仕事改革―A3用紙1枚で人を育て、組織を動かす

学習する組織――システム思考で未来を創造する

学習する組織――システム思考で未来を創造する

学習する組織――システム思考で未来を創造する

色々と参考になった気はするのですが、584ページと長くて読むのがなかなか大変でした。現在手元にないので復習できませんでした。後日改めて確認します。

ダイアローグ 対話する組織

ダイアローグ 対話する組織

ダイアローグ 対話する組織

スクラムを実践する中で「対話が大事だ」と何度も聞いたし自分も実感していましたが、「そもそも対話って何だろう?会話とは違うの?」といった疑問が湧きこちらを読みました。導管型コミュニケーションだけでは学習には不十分で、対話により事実と意味づけを深め学習に繋げるのだという意義が理解できました。対話は大事。

Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

組織を味方につけ、抵抗を乗り越えていくためのパターンがまとまっています。自分はチームにスクラムを導入する相談をする時にこれを読んでおけば良かったなと思いました。パターンとしての網羅性も素晴らしいですが、「組織を変化させる」という途方もない仕事に向き合う勇気がもらえるのが素晴らしいと思いました。パターンリストのチートシートは印刷して席の隣に貼っているほどお気に入りです。

エクストリームプログラミング

エクストリームプログラミング

エクストリームプログラミング

XPは技術的なプラクティスの印象が強かったのですが、改めて読んでみると、メンバーを尊重すること、チームとして活動することの重要性、シンプルさの追求、ゆとりの必要性、顧客参加といった重要な考え方を数多く学ぶことができました。

トヨタ生産方式

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

スクラムやカンバンにも受け継がれているトヨタ生産方式の考え方の源流に触れられたと思います。徹底したムダの排除、ジャストインタイム、自働化など今でも参考になる考え方が盛り沢山です。

SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法

SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法

SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法

アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

アジャイル開発とスクラム~顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

アジャイル開発とスクラム~顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

経営層向けの解説本。アジャイルの必要性や効果・学習などについて書かれており、エンジニアでない人におすすめできると思います。

リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営

リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営

リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営

カンバンを使った大規模プロジェクトの運用例。具体的なプラクティスやメトリクスを詳しく紹介しているので、カンバンの応用や開発の進め方として参考になりました。

カンバン: ソフトウェア開発の変革

カンバン  ソフトウェア開発の変革 Improving Service Delivery in Technology Business

カンバン ソフトウェア開発の変革 Improving Service Delivery in Technology Business

どうやらこちらがカンバン仕事術よりも先にカンバンを解説した本のようなので読みました。単純な見える化だけでなく、プロセスを進化的に変化させ抵抗を取り除くという考え方を実感できました。

アート・オブ・アジャイル デベロップメント ―組織を成功に導くエクストリームプログラミング

アート・オブ・アジャイル デベロップメント ―組織を成功に導くエクストリームプログラミング (THEORY/IN/PRACTICE)

アート・オブ・アジャイル デベロップメント ―組織を成功に導くエクストリームプログラミング (THEORY/IN/PRACTICE)

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

カンバンによく出てくるTOC(制約条件の理論)について知りたくて読みました。スループットを向上させることの大切さを学びました。個別最適でなく全体最適のために、スループットを意識するという考え方はどんな仕事でも役に立ちそうです。

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

How to Change the World 〜チェンジ・マネジメント3.0〜

tatsu-zine.com

失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織

失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織

失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織

失敗が学習のためにとても重要なことであることをより深く理解できました。この本の中でリーンスタートアップスクラムがフェイルファスト手法の一つとして紹介されていて、失敗が欠かせないものであることを改めて実感できました。

ペアプログラミング―エンジニアとしての指南書

ペアプログラミング―エンジニアとしての指南書

ペアプログラミング―エンジニアとしての指南書

  • 作者: ローリーウィリアムズ,ロバートケスラー,Laurie Williams,Robert Kessler,長瀬嘉秀,今野睦,テクノロジックアート
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2003/03
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それまではなんとなくペアプロをやっていたので、もう少しきちんとした知識を得ようと思い読みました。新人同士のペアやベテラン同士のペアの特徴や、デスクのレイアウト方法、効率性の研究などが紹介されていて、ペアプロについて理解が深まりました。個人的には新人同士のペアもありで、難航したらベテランがジョインしてモブ化するというパターンが気に入っています。

組織も人も変わることができる! なぜ部下とうまくいかないのか 「自他変革」の発達心理学

超チーム力 会社が変わる シリコンバレー式組織の科学

超チーム力 会社が変わる シリコンバレー式組織の科学 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

超チーム力 会社が変わる シリコンバレー式組織の科学 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

  • 作者: リッチ・カールガードマイケル・S・マローン,濱野大道
  • 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン
  • 発売日: 2016/04/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる

スクラムは発達を促す(大人の知性の3段階のステップを進ませる)と思っているのですが、「なぜ人と組織は変われないのか」の次の本ということで読んでみました。発達指向型組織については正直あまりピンと来ませんでしたが、エッジ・ホーム・グルーヴが必要だという話には納得できました。この観点でプラクティスや文化形成のための活動がまとめられそうな気がしました。

塹壕よりScrumとXP

www.infoq.com

EXTREME TEAMS(エクストリーム・チームズ)