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便利なコマンドラインランチャをMac + Windowsで使おう その2

前回に引き続き、今回はWindowsのソフトをご紹介します。
僕はMac + VMWare Fusion + Windowsという組み合わせでシームレスにMacとWindowsを行き来しているので、WindowsでもLaunchBarとなるべく同じ機能・操作感になるようにしてみました。

Windows編 〜下準備〜

XKeymacs
WindowsでEmacs風のキーバインドを実現するためのソフトです。Macでは普通にC-F/C-B,C-N/C-Pのようなカーソル移動ができるので、矢印キーを押すために手を移動するのは非常に面倒です。
XKeymacsを使えばカーソル移動だけでなく様々なEmacsキーバインドが使えるようになり、操作性が劇的に向上します。Unix/Linux系OSに慣れている人は、もはやこれが入ってないWindowsは使えないでしょう。
ただ、元々のWindowsのショートカットキーがほぼ全滅するのに加えて、操作対象アプリによってはXKeymacsでのキーバインドも受け付けないことがあります。僕の場合はFirefoxでC-Fを押してもC-Sを押してもページ内検索ができませんでした。
C-QでXKeymacsのON/OFFが切り替えられるので、利用したい機能によって臨機応変に切り替えるようにするとよさげです。アプリケーション単位で細かく設定できるのかも知れないけど、とりあえずこの使い方で概ね満足しています。

Windows編 〜fenrir〜

概要

fenrirは一応ランチャということになっていますが、個人的には「ファイルのインクリメンタルサーチソフト」という認識です。
入力した文字列を高速で検索し、部分一致したものをリストアップします。LaunchBarと同じように学習する賢いヤツで、一度選択したものは次回から優先的に表示されるようになります。
*.exeを検索・実行すればランチャになりますが、フォルダや*.exe以外のファイルも探せるので、簡易ファイラーにもなります。
fenrirを使えば、フォルダ名の一部を入力→Enterですぐに目的の場所へたどり着けます。これすごい便利!

使い方など

僕の設定や使い方を公開します。


・ホットキー
デフォルトではCapsLockですが、MacBookのCapsLockキーは押すとライトが付いたり消えたりして落ち着かないので、alt+英数キーにしました。なぜか英数キーは設定時に「CapsLock」と表示される。


・フォルダ展開キー
XKeymacsのキーバインドでC-F/C-Bを押してもなぜかうまくフォルダ展開ができないので、
Optionのフォルダ展開/親フォルダ展開をそれぞれCtrl+F/Ctrl+Bに設定します。


・スキャンファイルと場所の設定
data/scan.iniファイルでスキャンするファイルタイプと、スキャンから除外するパスを指定できます。
この除外パスを細かく指定するほどスキャンが高速になるので、なるべく丁寧にやりましょう。
僕のscan.ini↓

\;*.exe;*.com;*.exe;*.bat;*.txt;.doc;*.xls;*.ppt;*.pdf;*.ini;*.dll;*.html;*.htm;*.url;*.js;*.jpg;*.jpeg;*.gif;*.bmp;*.psd;*.ai;*.mp3;*.mid;*.wav;*.m4a;*.wma;*.rm;*.ram;*.mpg;*.mpeg;*.avi;*.mov;*.ogg;*.m4a;*.zip;*.rar;*.lha;*.lzh;
C:\
-C:\Documents and Settings\Owner\Local Settings
-C:\RECYCLED
-C:\RECYCLER
-C:\WINDOWS
-C:\cygwin

何でも屋 デスクトップ高速検索1行ランチャ fenrirさんを参考にさせて頂きました。


・複数ファイルを選択できるようにする
data/fenrir.iniに

SingleSel=0

を追加すると、Shift+矢印キーで複数ファイルが選択できるようになります。


Migemoを導入する
Migemoを入れれば英字入力のまま日本語が検索できるようになります!LaunchBarもこれ導入してほしい!
まずKaoriYa.netからバイナリ(DLL)リリース版 for Windowsをダウンロードして、解凍後fenrir.exeと同じフォルダにmigemo.dllとdictフォルダをコピーします。
次にfenrir.iniを編集します。
一旦fenrirを終了させた状態で、MigemoMode=3と編集すれば、小文字入力でMigemoサーチが開始するようになります。これで「desuku」とか入れればちゃんと「デスクトップ」が候補になります。やった!
Migemoのその他の情報はいまちゃんblog - fenrirがmigemoに対応してしまった。さんの情報が詳しくて丁寧です。


・あふと連携させる
fenrirはローカルファイルへアクセスするためのコストをかなり軽減してくれます。これだけファイルやフォルダが簡単に表示できるなら、次はコピーしたり移動させたくなるのは当然の流れです。
でもfenrirにファイルのコピーをするような機能はないし、かといってエクスプローラを開いてごにょごにょするのは手間だし・・・
よし、キーボード主体ファイラーを使おう!
・・・ということであふをダウンロードしてきます。Susie-PluginだのアーカイバDLLは各自
あふの設定と使い方 - 詫間電波高専 情報総合研究会

あふ v0.204 マニュアル
で調べましょう。
あ、アーカイバDLLのインストールはcaldixを使うのが断然ラクです。ボタン一発で完了!
あとはfenrirの設定を編集して、フォルダをあふに送れるようにします。
cmdフォルダを開き、以下のファイルを作ります。
1enter.txt

[.\\\;
あふ左|"C:\Program Files\afx0226\AFX.EXE" -s -l"%P"
]

5enter.txt

[.\\\;
あふ右|"C:\Program Files\afx0226\AFX.EXE" -s -r"%P"
]

これでフォルダを選択した状態でAlt+Enterであふ左ウィンドウで、Alt+Shift+Enterであふ右ウィンドウで開くことができます。
詳しい設定方法はwikiの解説に載っています。
Alt+Enterであふに送ればそのままあふがアクティブになるので、ファイルのコピーや移動もキーボードから手を離さずに行えます。ただあふはXKeymacsのキーバインドとかぶりまくるので注意が必要です!
あ、そういえばあふもMigemo対応してるんですよ。


えーとこんなとこかな。instant.iniを編集すれば色んなコマンド入力で色々できるようになりますが、そっち関係はLaunchBarでやっているので今回は触れません。

fenrirの欠点

かなり便利なfenrirですが、「ソフト名」で検索したり、インデックス名を編集することができません。
例えば「メモ帳」や「電卓」とか入力しても出てきてくれません。インストールしてあるゲームもexeファイルの名前がわからないと直接fenrirから呼び出すことができません。
ひとまずブラウズモードで何とかするか、後述のLaunchyを使うのが良いと思います。まぁフォルダやショートカットがヒットしてそこから辿れることが多いんですが。

Windows編 〜Launchy〜

参考

Launchy IT-Freak.com
Launchyもfenrirっぽいランチャです。多分スタートメニューをスキャンしてインデックスしているので、スタートメニューに登録されているワードで検索が可能です。
なので、先ほど述べたfenrirの欠点だった「メモ帳」も余裕で起動できます。むしろ「notepad」だとダメです。メニューにない言葉なので。なんてゆーか「スタートアップの代わり」って感じですほんと。
他にも「GO」と入力→Google登場→Tab→ワード入力でGoogle検索できたり、「rebo」で「System Reboot」が選べたり、数式を入れれば簡易電卓になったりと、ちょこちょこ気の利いた機能がついています。
fenrirの補助的な使い方をすると良い感じです。

使い方など

Launchyはほとんどいじらずに使っています。英語ソフトだしよくわからんってのもあるんですが。
とりあえずLaunchyはスキンが豊富でかっこいい!まずはスキンをダウンロードしてニヤニヤするのがいいと思います。
スキンはフォーラムdeviantARTでダウンロードできます。
僕のオススメはKeepin It Greenです。爽やかな緑色でとってもクール!


えーとあとはオプションで
・Hide Launchy when it loses focus
・Always center Launchy
・Show hidden files in browse mode
この辺をチェックしてあります。ホットキーはデフォルトのAlt+Spaceのまま。


Pluginを入れたりすればもっと色々できそうですが、ひとまず満足しているので興味なし。


デフォルトではスタートメニューのソフトしか起動できませんが、OptionのCatalogタブでファイルタイプとパスを指定してあげれば色々なファイルがスキャンできるようになります。
僕はソフトを一通りC:\Program Filesに入れているので、Catalogタブで
・C:\Program Filesを追加
・左側のファイルタイプに「*.exe」を追加
・「Include executables」「Include directorys」をチェック
・下にある「Rescan Catalog」ボタンをカチリ
という作業をすれば、LaunchyからC:\Program Files以下の全ての*.exeファイルを呼び出せるようになります。


このCatalog編集をある程度やれば、メインランチャがLaunchyでもいけるくらい便利になると思います。

終わりに

2回に渡って今回僕が導入したランチャ環境+αを紹介させて頂きました。
MacではCommand+SpaceでLaunchBarが起動,Space3*1でWindowsへ移動し、Alt+英数でfenrirが、Alt+SpaceでLaunchyが立ち上がるようになっています。全て違うホットキーなのでかぶる心配もなく、非常に快適です。
コマンドラインランチャはいいですよ、手の移動がすごく少ないので、思考を邪魔しません。少し慣れと、細かくカスタマイズをするなら手間と少しの知識はかかりますが・・・。
メニュー型ランチャでアイテムを登録してカチカチするのが面倒だと思っているそこのあなた、この機会にぜひ乗り換えましょう!

*1:仮想デスクトップの名前のようなもの